夏のウォーキング、何時なら安全?心臓に負担をかけにくい運動のコツ

心臓に関すること

「健康のために
歩きたいけれど、
夏は何時に歩けば
いいの?」

暑い季節になると、
このような疑問を
持つ方も多いのでは
ないでしょうか。

ウォーキングは、
特別な道具を
必要とせず、
気軽に始められる
運動です。

しかし、
真夏の屋外では、
健康のための
ウォーキングが、
いつの間にか
「暑さとの我慢大会」
になってしまうことが
あります。

今回は、
夏のウォーキングに
適した時間帯と、
心臓に負担をかけにくく、
安全に続けるための
ポイントをご紹介します。

①夏は何時に歩けば安全?

結論からいうと、
「この時間なら必ず安全」
という決まった時刻は
ありません。

一般的には、
日差しが強く気温が
上がる日中を避け、
早朝や日没後など、
比較的涼しい時間帯を
選びます。

ただし、朝早くても
湿度が高い日や、
夜になっても
気温が下がらない日は
あります。

「朝6時だから大丈夫」
「日が沈んだから安全」

とは限らないのが、
夏の少し困ったところです。

時計だけで判断せず、
その日の気温、
湿度、暑さ指数、
体調を確認してから
出発しましょう。

②気温より「暑さ指数」を
確認しましょう

夏の運動前に
確認したいのが、
暑さ指数(WBGT)です。

暑さ指数とは、
気温だけでなく、
湿度や日差し、
地面や建物から受ける
熱などを取り入れて、
熱中症の危険度を
表した指標です。

気温がそれほど
高く見えなくても、
湿度が高い日や
日差しが強い日は、
熱中症の危険性が
高くなることがあります。

③暑さ指数は
どこで確認できる?

暑さ指数は環境省の
「熱中症予防情報サイト」
で確認できます。

インターネットの検索画面で、
「環境省 暑さ指数」
と検索すると見つけやすく、
お住まいの地域に
近い地点の暑さ指数を
確認できます。

サイトには、
現在の暑さ指数だけでなく、
その日の予測や
時間ごとの変化も
掲載されています。

ウォーキングへ
出発する直前だけでなく、

「朝と夕方の
どちらが歩きやすそうか」

「今日は外を歩いても
大丈夫そうか」

を判断する際にも
役立ちます。

環境省が案内している
運動時の目安は、
次のとおりです。

  • 暑さ指数21未満:通常は熱中症の危険は低いものの、適宜水分補給をする
  • 21以上25未満:熱中症の兆候に注意し、積極的に水分を補給する
  • 25以上28未満:積極的に休憩を取り、水分・塩分を補給する
  • 28以上31未満:激しい運動や、体温が上がりやすい運動は中止する
  • 31以上:特別な場合を除き、運動は原則中止する

特に暑さ指数が
31以上の日は、
早朝や夕方であっても、
屋外でのウォーキングは
控えましょう。

夏のウォーキングは、
時間帯・暑さ指数
自分の体調の
3つを確認して
判断することが大切です。

④熱中症警戒アラートが
出た日はどうする?

熱中症警戒アラートが
発表されている日は、
熱中症による
健康被害が起こる
危険性が高まっています。

このような日は、
早朝や夕方であっても
無理に外を歩かず、
冷房の効いた室内での
運動へ切り替えることを
考えましょう。

環境省も、
暑さ指数を確認し、
涼しい環境以外では
運動を行わないなどの
対策を呼びかけています。

「毎日歩くと決めたから」

と無理をする必要は
ありません。

予定を変更することも、
立派な健康管理です。

⑤夏はいつもより
短め・ゆっくりで

涼しい季節に
30分歩けていたから
といって、
真夏も同じ時間、
同じ速さで歩く必要は
ありません。

夏は、歩く時間や
距離を少し短くし、
無理のないペースから
始めましょう。

歩く速さは、
少し息が弾んでも、
人と会話しながら
歩ける程度が
一つの目安です。

歩きながら話すことが
難しいほど
息が上がっている場合は、
ペースが速すぎる
可能性があります。

「今日は少し
物足りないかな」

くらいで終えるほうが、
体への負担を抑えやすく、
翌日も続けやすく
なります。

⑥出発前に確認したいこと

ウォーキングへ
出かける前には、
次の点を確認しましょう。

  • 寝不足ではないか
  • 発熱や下痢などの体調不良がないか
  • 食事を抜いていないか
  • 二日酔いではないか
  • 暑さ指数が高くないか
  • 水分を持っているか
  • 帽子や通気性のよい服装を準備したか

寝不足や
体調不良の日は、
普段よりも熱中症に
なりやすくなります。

「せっかく着替えたから」
「昨日歩けなかったから」

と無理に出発せず、
体調がよくない日は
休みましょう。

環境省も、
体調が悪いときは
特に熱中症へ
注意するよう案内
しています。

⑦のどが渇く前に
水分補給を

夏のウォーキングでは、
出発前に水分を取り、
歩いている途中も
こまめに補給しましょう。

のどの渇きを
感じたときには、
すでに体の水分が
不足し始めている
場合があります。

大量に汗をかく環境では、
水分だけでなく
塩分の補給が必要に
なることもあります。

ただし、
スポーツドリンクには
糖分が多く含まれる
商品もあるため、
日常的な飲みすぎには
注意しましょう。

また、心不全や腎臓病などで
水分や塩分の量を
指示されている方は
自己判断で摂取量を増やさず、
主治医の指示に
従ってください。

持病や使用している
薬によって、
適切な水分量は異なります。

⑧こんなときは歩くのを
中止しましょう

歩いている途中に、
次のような症状が
現れたら、無理をせず、
すぐに運動を
中止してください。

  • めまいやふらつき
  • 頭痛や吐き気
  • 強いだるさ
  • 動悸
  • 普段とは違う息切れ
  • 足元がおぼつかない
  • 汗が異常に多い
  • 暑いのに汗が出ない
  • 返事がおかしい、ぼんやりしている

まずは日陰や
冷房の効いた場所へ移動し、
衣服をゆるめて
体を冷やします。

意識がはっきりしていて、
自分で飲める場合は、
水分を少しずつ
補給しましょう。

休んでも症状が
改善しない場合や、
自分で水分を飲めない場合は、
医療機関への相談や
救急要請が必要です。

熱中症は
屋外だけでなく、室内でも
起こることがあります。

⑨胸の痛みや
強い息苦しさは119番を

ウォーキング中に、
次のような症状が
現れた場合は、
熱中症だけでなく、
心臓や血管の重大な
病気も考えられます。

  • 胸が締め付けられる、圧迫されるように痛む
  • 急に強い息切れや呼吸困難が起こる
  • 冷や汗が出る
  • 意識が遠のく、または失神する
  • 支えなしでは立てないほどふらつく

このような場合は、
その場で様子を見続けたり、
自分で車を運転したりせず、
119番へ連絡してください。

救急車を呼ぶべきか
迷う場合は、
対応地域であれば
救急安心センター
「♯7119」
で相談できます。

ただし、
明らかに緊急性が
高い症状がある場合は、
♯7119を介さず
119番へ連絡しましょう。

⑩暑い日は室内運動へ
切り替えましょう

暑さ指数が高い日は、
屋外でのウォーキングを
休み、冷房の効いた
室内で体を動かしましょう。

例えば、

  • 軽いストレッチ
  • ラジオ体操
  • 椅子に座って行う足踏み
  • 室内の安全な場所での歩行
  • 無理のない範囲での軽い筋力運動

などがあります。

厚生労働省の
「健康づくりのための
身体活動・
運動ガイド2023」でも、
年齢や健康状態などの
個人差を踏まえ、
運動の強度や量を調整し、
できることから
取り組むことが
大切とされています。

⑪外を歩くことだけが
運動ではありません。

暑い日に室内運動へ
変更することは、
さぼりではなく、
体を守りながら運動を
続けるための工夫です。

夏のウォーキングは
「時間帯・暑さ指数・体調」
で判断を

夏のウォーキングは、
早朝や日没後など、
比較的涼しい時間帯を
選びましょう。

ただし、時間帯だけで
安全を判断することは
できません。

出発前には環境省の
熱中症予防情報サイトで
暑さ指数を確認し、

  • 暑さ指数が高い日は屋外運動を中止する
  • いつもより短時間、ゆっくり歩く
  • のどが渇く前に水分を取る
  • 体調が悪い日は無理をしない
  • 動悸やめまい、普段と違う息切れがあれば中止する
  • 胸痛や強い息苦しさがあれば119番へ連絡する

ことが大切です。

高血圧、心不全、不整脈、
狭心症などで
治療中の方や、
最近になって息切れや
動悸が増えた方は、
運動を始める前に
循環器内科へ
ご相談ください。

健康のための
運動だからこそ、
「頑張りすぎないこと」
も大切です。

夏は暑さと張り合わず、
涼しく安全に
ウォーキングを
続けていきましょう。