「先生、塩は気をつけてるんですけど、水は“たくさん飲めばいい”んですよね?」
心不全・高血圧では、その考え方はキケンなフラグです。
ポイントはたった3つ。
- 1:塩分は“ゼロ”じゃなく“減らすゲーム”
- 2:水分は“ガブ飲み”より“ちびちび回数制”
- 3:塩+水+体重はセットで見る
1.「しょっぱくない=塩分少ない」じゃない
よくあるセリフ。
「そんなにしょっぱい物、食べてないんですけど…」
でも、食事を聞くと…
- 朝:パン+ハム+スープ
- 昼:ラーメン or うどん
- 夜:惣菜+ご飯+味噌汁
これだけで1日の塩分目標を軽くオーバーしていることも。
“しょっぱさ”より“表示”をチェックがコツです。
- パン、ハム・ソーセージなど加工肉
- ドレッシング・めんつゆ・カレールウ
- カップ麺・インスタントスープ
「味じゃなくて栄養成分表示を見る」が合言葉です。
2.減塩は修行じゃなく“ゆるい定額積立”
「明日から一切、味のついたものは食べません!」
…は、たいてい3日で終了します。
- 味噌汁:毎日 → 1日おき
- ラーメン:汁を残す
- しょうゆを足す前に、酢・レモン・香味野菜でごまかす
こんな感じで、100点満点を目指さず「60→50→40点」にしていくイメージが現実的です。
3.心不全の“水分”は薬並みに調整が必要
健康番組でよく聞く
「水をたくさん飲みましょう!」
も、心不全・腎臓の弱い方には当てはまりません。
- 飲みすぎ → むくみ・息切れ・体重増加 → 心不全悪化
- 飲まなさすぎ → 脱水 → 血圧急上昇・血栓リスク
だからこそ、「1日にどれくらい飲んでいいか」は、必ず主治医と相談が大原則です。
4.水は「まとめてドーン」ではなく「分割払い」
同じ200mLでも、
- お風呂上がりに一気飲み
- 日中にこまめに数回に分けて飲む
では、心臓や腎臓の負担が違います。
「心不全の人の水分は、“まとめて現金一括払い”じゃなく“分割払い”が安全」
5.体重計は“家庭用心エコー”と思ってほしい
心不全・高血圧のセルフチェック三種の神器は、
体重計
血圧計
鏡(むくみチェック)
特に体重は、
毎日ほぼ同じ時間・同じ服装で測る
グラフにして増え方を見るだけでも、悪化の前ぶれがわかります。
「3日で2kg以上増えたら、“心臓からのS.O.Sサイン”と思って受診を検討」
6.今日からできる“賢い食事”3ポイント
①汁ものは1日1回まで&汁少なめ
- 味噌汁やスープは具多め・汁少なめ
- ラーメン・うどんは汁を残す
②酢・レモン・香味野菜を味方に
- 酢、レモン、ゆず、大葉、ショウガ、ニンニクなど
- 「しょうゆを足す前に香りと酸味で満足感アップ」
③「水分+塩分+体重」をセットでメモ
- 朝晩の体重・血圧を記録
- むくみ・息切れも一緒にメモ
- 水分制限がある人は「飲んだ量」も軽く記録
診察でそのメモを見せてもらえると、医師側も治療や指示がすごく出しやすくなります。
7.さいごに:自分専用ルールは主治医と一緒に
心不全・高血圧の「水分」と「減塩」は、人によって正解がちがうオーダーメイドです。
- 1日にどれくらい水を飲んでいいですか?
- 塩分はどれくらいが目標ですか?
- 体重がどのくらい増えたら電話したほうがいいですか?
こういった質問は、遠慮なくかかりつけ医に相談してください。

