寝苦しい夏、睡眠不足は心臓にも負担?夏の夜を上手に乗り切るコツ

内科一般

「暑くてなかなか眠れない」

「夜中に何度も目が覚める」

「朝起きても疲れが残っている」

真夏になると、
このような睡眠の悩みが
増えてきます。

エアコンを切ると
暑くて目が覚め、
つけると今度は

「ちょっと寒いかも……」。

夏の夜は、
なかなか一筋縄では
いきません。

一晩くらいなら
問題にならないことも
ありますが、
睡眠不足が何日も続くと、

体だけでなく
血圧や心臓にも
影響することが
あります。

今回は、寝苦しい夏と
睡眠不足の関係、

そして、
心臓に負担をかけにくい
夏の夜の過ごし方を
ご紹介します。

1.睡眠不足は
血圧にも影響します

私たちの血圧は
一日中同じではなく、
通常は眠っている間に
低くなる傾向があります。

ところが、
睡眠不足が続くと、
本来なら夜間に下がる
血圧が十分に
下がらないなど、
循環器の働きにも
影響することがあります。

慢性的な睡眠不足は、
高血圧などの生活習慣病や、
心臓・血管の病気とも
関係しています。

「夏だから
眠れなくても仕方ない」

と毎日続けていると、
体としては

「そろそろ休ませて
ください」

と言いたくなっている
かもしれません。

睡眠は、
疲れを取るだけでなく、
血圧や心臓を
休ませるためにも
大切です。

2.エアコンは
我慢しすぎないで

暑い寝室では、
寝つきが悪くなったり、
夜中に何度も
目が覚めたりして、
睡眠の質が
低下しやすくなります。

そのため、
夏はエアコンなどを使って、
寝室を快適な環境に
保つことが大切です。

「朝までエアコンを
つけるのは体に悪そう」

と我慢して、汗だくで
何度も目を覚まして
しまっては本末転倒です。

エアコンは
夏の夜の敵ではありません。

上手に使えば、
睡眠と体を守ってくれる
頼もしい助っ人です。

また、

「必ず○℃に
設定すればよい」

という決まりもありません。

部屋の広さや湿度、
寝具、体質などによって
快適な温度は変わります。

数字だけにこだわらず、
暑くても寒くても
目が覚めない環境
を目指しましょう。

冷風が直接体に
当たり続ける場合は、
風向きを変えたり、
薄手の掛け物を
使ったりするのも
よい方法です。

3.夜間の熱中症にも注意

熱中症というと
炎天下を思い浮かべますが、
室内や夜間でも起こります。

特に高齢の方や
持病のある方は、
暑さや水分不足に
気づきにくいことが
あります。

「外に出ていないから
大丈夫」

とは限りません。

夜間も室温を確認し、
必要に応じて
エアコンを使いましょう。

寝る前に
適度な水分を取ることも
大切です。

ただし、
心不全や腎臓病などで
水分量を指示されている方は、
自己判断で大量に飲まず、
主治医の指示に
従ってください。

4.寝酒は
「ぐっすり眠る方法」
ではありません

「暑くて眠れないから、
寝る前にビールを一杯」

夏には魅力的に
聞こえるかもしれません。

お酒を飲むと
眠くなることがありますが、
夜中に目が
覚めやすくなったり、
睡眠の質を
低下させたりすることが
あります。

「寝つきはよかったのに、
朝はなぜかぐったり……」

という場合は、
寝酒がこっそり
睡眠の邪魔をしているかも
しれません。

ビールは睡眠薬では
ありません。

お酒は楽しむものとして、
眠るための習慣には
しないようにしましょう。

5.夜のコーヒーと
スマホにも注意

夕方以降のコーヒー、
緑茶、エナジードリンクなどに
含まれるカフェインは、
寝つきや睡眠の質に
影響することがあります。

また、寝る直前まで
スマートフォンを見ることも、
眠りを妨げる原因に
なることがあります。

「5分だけ見よう」

と思っていたのに、

「えっ、もうこんな時間?」

となった経験はありませんか?

スマホは、
眠れない人を
さらに起こしておくのが
少し得意です。

寝る前は少し画面から離れ、
部屋の明かりを落として、

体を
「そろそろ寝る時間」
に切り替えていきましょう。

6.いびき・無呼吸にも
気をつけて

「しっかり寝ている
はずなのに疲れが取れない」

「家族から、
いびきが大きいと言われる」

「寝ている間に
呼吸が止まっていると言われた」

このような場合は、
単なる夏の睡眠不足ではなく、
睡眠時無呼吸症候群が
隠れていることがあります。

睡眠時無呼吸症候群は、
高血圧や不整脈など、
循環器の病気とも
関係しています。

大きないびきや
無呼吸を指摘されている方、
十分寝ても
日中の眠気が強い方、

高血圧の治療をしていても
血圧が安定しにくい方は、
一度医療機関へ
ご相談ください。

7.夏の夜を
上手に乗り切るポイント

寝苦しい夏は、
次のようなことを
意識してみましょう。

  • エアコンを我慢しすぎない
  • 寝室を快適な温度・湿度に保つ
  • 寝る前に適度な水分を取る
  • 寝酒を習慣にしない
  • 夕方以降のカフェインを取りすぎない
  • 寝る直前のスマートフォンを控える
  • 起きる時間を大きく乱さない

全部を一度に
完璧にする必要は
ありません。

「エアコンを我慢しない」

「寝る前のスマホを少し短くする」

まずはこのくらいからでも
十分です。

睡眠対策まで頑張りすぎて、
逆に眠れなくなってしまっては
困ります。

8.「夏だから眠れない」
で済ませないことも
大切です

暑い夏は、
どうしても睡眠が
乱れやすくなります。

しかし、

  • 睡眠不足が何週間も続いている
  • 朝起きても強い疲労感が残る
  • 日中の眠気が強い
  • 大きないびきや無呼吸を指摘される
  • 夜中に動悸や息苦しさで目が覚める
  • 血圧が以前より高い、または不安定になった

といった場合は、

「夏だから仕方ない」

と我慢せず、
一度医療機関へご相談ください。

また、夜間に
胸が締め付けられる
ような痛み、
強い息苦しさ、冷や汗、
意識が遠のく症状などが
現れた場合は、
緊急性の高い病気も
考えられます。

症状が強い場合は
速やかに119番へ
連絡してください。

夏の夜は、
暑さと根性勝負をする
必要はありません。

「エアコンをつけたら負け」

ではなく、

「しっかり眠れたら勝ち」

くらいの気持ちで大丈夫です。

しっかり眠ることも、
血圧や心臓を守る
大切な健康管理のひとつ。

無理に暑さを我慢せず、
上手に夏の夜を
乗り切りましょう。

※本記事は一般的な
医療情報をお伝えするもので、
個々の症状を
診断するものではありません。

高血圧や心臓病で
治療中の方、
睡眠中の息苦しさや
動悸などが気になる方は、
主治医へご相談ください。