各種検査

正確かつ迅速に診断を行うための
検査システムの充実

問診、聴診、触診だけで診断ができるのは理想です。ただし医療は高度に進化し、検査をしないと気づけない病気、異常は沢山あります。
問診・聴診から病気を予測し、自分の診断が間違っていないか、
治療の効果がでているかを常に検査で裏付け(証拠)をとり、最善の治療を模索します 。
正確な診断を行うために当院では検査システムの充実を図っています。

  • 1

    「検査の専門家」
    臨床検査技師が2名常勤

  • 2

    迅速な診断を可能にする
    血液検査機器

  • 3

    全身の診断が可能
    エコー検査

  • 4

    院内で即日解析可能な
    循環器系生理検査機器

  • 5

    Web予約可能な
    共同利用CT・MRI

各種検査

  • 迅速検査

    検査結果が即日分かる!その場で診断が可能!
    心臓病が疑われるときに行う検査も即日対応可。

    院内で診察中に結果が分かる検査のことを『迅速検査』と呼びます。当院では、通常外部検査機関に委託し数日結果を待つ『NT-pro BNP』などの血液検査も即日対応可能!その場で結果判定が行えるためとてもスピーディーに診断ができ、『時間差のない』治療に繋がります。

    1糖尿病検査【血糖・HbA1c迅速検査】(HbA1c分析計)
    血糖値は、血液内のグルコース(ブドウ糖)の濃度です。 HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、血液内の余っているブドウ糖と赤血球中のヘモグロビン が結びついたもので、過去1〜2ヶ月の『血糖値の管理状況の良し悪しを知る』指標です。内服治療中の患者様には毎月測定させていただきます。当院ではこれらが5分程で測定できるため、糖尿病の薬をリアルタイムに調整することができます。
    2血液凝固検査(ワーファリン・PT-INR測定装置)
    ワーファリンは血液が固まるのを防ぐ薬です。手術で心臓に人工弁を入れた後や心房細動の患者さんは血栓を予防するため、ワーファリンを生涯服用し続けることが必要です。ただしワーファリンの効果は個人差が大きく、かつ食事や他の薬の影響を受け変動しやすいため、こまめにPT-INRを測定し、薬の量を微調整する必要があります。当院では数分で検査結果の出る機器を使用しておりますので、ワーファリンの投与量をリアルタイムに調節することができます。
    3生化学・炎症反応検査(乾式臨床化学分析装置)
    救急の患者さんには、急性疾患に伴う炎症の強さ、臓器障害や脱水症の兆候の有無を直ちに把握するため、院内で電解質や肝・腎機能、炎症反応を測定させていただきます。10分程で測定でき、命にかかわる状態か否かの判断、速い治療に繋がります。
    こちらも緊急的な用途で使用し、原則的には外部検査機関委託し詳細評価を行います。
    4末梢血液一般検査(血算測定器)
    貧血や感染症などの急性疾患の兆候を直ちに把握するため、血液中の細胞成分(白血球・赤血球・血小板)の測定をします。当院では数分で測定できます。
    5心不全検査【NT-pro BNP検査】(POCT装置)
    心臓に負担がかかったとき、血液中に増加するホルモンです。心不全の重症度評価に有用な指標です。また糖尿病・高血圧など生活習慣病患者さんの心臓病の早期発見にも有用と考えられています。当院では10分程で測定可能です。
    6心筋梗塞検査【トロポニンT検査】(POCT装置)
    トロポニンは、心筋梗塞発作中に血流に放出される心筋たんぱくです。発作の始まりから数時間が最も高く放出されるため、心筋梗塞の診断/除外診断のため有用な血液検査です。当院では10分程で測定可能です。
    早期の診断と治療開始は治療結果に大きく影響し、救命できる可能性を高めます。
    7血栓症検査【D-ダイマー検査】(POCT装置)
    D-ダイマーは血栓を形成するフィブリンが溶解されたときに生じる物質で体内での血栓形成を示すマーカーです。
    深部静脈血栓症や肺塞栓症などの血栓症は時に命にかかわる急性疾患で、血栓症の除外診断に有用です。当院では10分程で測定可能です。
    8インフルエンザ検査・マイコプラズマ検査(感染症デンシトメトリー分析装置)
    インフルエンザやマイコプラズマは,小児や免疫弱者が罹患すると重症化することがある危険な呼吸器感染症です。一般的な診断キットですと、発症初期には陽性反応が出ない可能性もあります。当院では高感度機械使用により発症数時間後から判定が可能、これにより早期に確定診断ができ、治療が早く開始できます。また発症から48時間を経過した場合でも判定が可能です。
    ※一般的な診断キットの方が判定時間が短いため、発症後6~48時間経過している患者さんには一般的な診断キットを使用します。

    写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅技術を応用することで,イムノクロマト法による一般的な診断キットよりも約100倍の高感度でインフルエンザウイルス・マイコプラズマ抗原を検出することが可能なデンシトメトリー分析装置「富士ドライケム IMMUNO AG1」を使用しています。発症初期などウイルス・菌量が少ない状態における検出精度を大幅に向上させるだけでなく、分析装置が検査結果を読み取って自動判定するため,個人の目視による判定誤差を格段に低減する利点があります。3分半~15分で判定結果を得ることができます。溶連菌、アデノウイルスやRSウイルスなどの感染症検査も可能です。

  • エコー検査

    全身の診断を可能にするエコー検査

    超音波を内臓や血管に当て、返ってくるエコー(反射波)を画像に映し出し、内臓や血管の様子を見る検査です。放射線被曝の心配が無いので、妊婦さんや乳幼児も安心して受けられます。当院では全身の検査が対応可能で、いずれも検査の所要時間は30分程かかります。緊急対応も可能ですが基本的には予約制ですので、ご希望の方は事前にご予約をお願い致します。

    心臓エコー
    直接、心臓の動きを診れる検査です。映し出された心臓の大きさや動き、弁の状態などを観察して、心筋梗塞や心臓肥大、弁膜症などさまざまな心臓疾患を診断できます。
    頸動脈エコー
    動脈硬化を起こすと、血管壁が肥厚したり、硬くなったりしますが、その様子がエコーで視覚的にわかります。頸動脈(首の左右に1本ずつ走っている太い血管で、頭部に血液を送る重要な役目を担っている)の動脈硬化の進行度を調べることにより、全身の動脈硬化の程度(脳梗塞・心筋梗塞など血栓症のリスクや程度)を評価できます。
    下肢静脈エコー
    下肢静脈瘤や深部静脈血栓症が疑われるときに行ないます。太ももからくるぶしにかけて静脈の流れに異常がないか、血栓がないかなどを検査します。
    腹部エコー
    腹部の臓器の大きさや、形態異常の有無を調べます。消化器系(肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓や虫垂)、腎・泌尿器系(腎臓・膀胱・前立腺)、血管系(腹部大動脈・腎動脈)など目的に応じて、各部位に異常がないか、腫瘍がないかなどを検査します。検査の6時間前から禁食で施行します。
    甲状腺エコー
    心房細動などの不整脈や頻脈の原因として、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)が存在する場合があります。また徐脈や浮腫の原因の一つに甲状腺機能低下症(橋本病)があり、心臓病と甲状腺疾患は意外と関連があります。エコーで甲状腺の大きさ、内部の性状を観察するだけでなく、腫瘍などの異常がないか調べます。
  • 循環器・呼吸器疾患が疑われるときに行う検査

    心電図(安静時/12誘導)
    心筋の微弱な電気的変化を体表に装着した電極から検出し、波形として記録したものが心電図です。仰向けに横たわった状態で、胸部6か所と両腕、両足に電極を装着し、数秒間計測します。波形の異常やリズムの乱れから心臓の異常を読み取り、心筋梗塞・不整脈などの診断に繋がります。
    ホルター心電図
    胸部に数ヶ所シール状の電極を貼り、24時間にわたり心電図を記録することで、短時間の心電図検査などでは診断できない不整脈や狭心症発作の発見が可能です。
    10分ほどで検査機器の装着は完了します。翌日以降に来院していただき、機器を外してから10分程度で解析・結果説明ができます。
    運動負荷心電図(エルゴメーター心肺運動負荷試験)

    自転車こぎ(エルゴメーター)など運動をして、心臓に負荷をかけながら12誘導心電図をとる検査です。
    どの程度の運動で不整脈や狭心症発作が出現するか、治療後にどの程度の運動が可能かを知るために有効です。
    また運動中収縮期血圧は200mmHg以上になることもあり、過度な血圧上昇は危険が伴います。しかし体動のため、通常の血圧計では運動負荷中に正確な血圧測定を行うことはできません。当院では運動負荷時専用の、自動血圧計『tango』を備えています。運動負荷中でも1分毎の血圧連続測定が可能ですので、安全な範囲内で運動負荷検査を行うことができます。

    血圧脈波検査
    ベッドに仰向けに寝て、足首と上腕の血圧を測定するだけの、体に負担をかけない検査です。ABI(足関節/上腕血圧比)とbaPWV(脈波伝播速度/血管年齢)を同時に測定します。
    ABI(足関節/上腕血圧比)
    ABIとは足首と上腕の血圧の比のことで、脚の血管の狭窄や閉塞を評価する指標です。 健常人では足首の血圧は上腕の血圧よりやや高くなっていますが、下肢の動脈に狭窄や閉塞があると、その部分の血流が悪くなり血圧は低くなります。このことから上腕と足首の血圧を同時に測定することで血管の狭窄の程度がわかります。
    baPWV (脈波伝播速度/血管年齢)
    動脈硬化が進むと、弾力性が低下し、血管は硬くなっていきます。 PWVは動脈の弾性能を調べる検査の一つで、心臓の拍動(脈波)がある長さの動脈を伝わっていく速度を測定します。血管がやわらかいと速度は遅く、硬いと速くなります。全身の動脈硬化の進行度を評価する指標となり、メディアなどで言われるいわゆる『血管年齢』を測定します。ベッドに仰向けに寝て、足首と上腕の血圧を測定するだけの、体に負担をかけない検査です。
    胸部レントゲン
    X線を用いて肺・心臓・大動脈に異常がないかを調べる検査です。撮影した画像はデジタル処理され、診察室ですぐに確認することが可能です。肺がん・肺炎・気胸など肺の病気がわかるのは勿論、心臓の大きさや形を見て、心臓病や胸部大動脈瘤の発見に役立ちます。
    心不全が悪化すると、心陰影の拡大や肺の異常(胸水貯留や肺うっ血臓)をきたします。
    簡易睡眠検査
    睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合、ご自宅で検査機械を装着していただき、血液中の酸素濃度や呼吸の状態を測定いたします。通常他のクリニックでは結果の説明までに1週間程かかりますが、当院では即日対応ができます。
    睡眠時無呼吸であると診断された患者さまには、CPAP・マウスピースなどの治療を実施し、症状の安定を図ります。
    呼吸機能検査
    呼吸機能検査では、患者さんの肺の大きさ(空気を吸える量・吐き出せる量)・気管支の障害の程度(吐き出す強さ・速さ)などを検査します。
    この検査は、喘息・気管支炎・肺気腫などの肺や気管支の障害の程度を調べたり、肺年齢を評価するために行われます。
  • 骨粗鬆症が疑われるときに行う検査

    骨密度検査(MD法)
    「骨密度」は、骨の強さを判定するための代表的な指標です。X線を用いて手の骨と厚さの異なるアルミニウム板とを同時に撮影し、骨とアルミニウムの濃度を比べることによって測定します。骨密度は若い人の骨密度の平均値と比べて自分の骨密度が何%であるかで表されます。特に女性は症状が無くても、40歳以上になったら定期的に骨密度を測ることをお勧めします。
  • 認知症が疑われるときに行う検査

    認知機能検査
    記憶障害などの程度を調べるために、簡単な質問に答える検査を行います。長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の場合、30点満点で20点以下は認知症の疑いがあります。
    共同利用CT、MRI

    脳梗塞や脳出血の有無や脳萎縮の程度を調べるために、頭部MRIなどの画像検査を行います。
    脳血流が保たれているかどうかを調べるために脳MRAも行います。

    長良医療センターとMRI、CT機器共同利用の契約を行っています。患者さんにとっても利便性が高く、先方では診察及び窓口会計はなく、検査のみを行い、会計やレセプト請求は当院でおこなうシステムです。まずは当院受付でオンライン予約し、予約の時間に先方へ検査を受けに行っていただきます。後日当院にて結果を説明させて頂きます。